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精神病の方、ロバート・ウィタカーの本を!

  • 2017年3月3日
  • 読了時間: 3分

「うつは心の薬害。」の中では、ロバート・ウィタカー(Robert Whitaker)については、第四章「うつ病の予後について」の中で参考文献として小さく扱っただけでしたが、彼の本 "Anatomy Of An Epidemic" をすべての精神医療に興味のある方に読むことを強くお勧めします。うつ病の方にのみならず、双極性障害、統合失調症、ADHD、またパニック障害などいわゆる心身症の方にもお勧めします。

抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬のそれぞれについて、功罪を短期と長期の視点に分けて学術論文を中心に歴史的事実が述べられています。端的に言えば、それぞれの薬は短期的な症状の緩和があるが、長期的には治すべき対象の病気自体を悪化させ、より重篤な病気を作り出してしまうという内容です。心当たり御座いませんか?

説明としては、薬により抑えられた状態が数か月続くと、まず脳が元の状態の戻ろうとして適応しようとするからで、だんだんと薬が効かなくなります。また、その状態で薬を抜くとアクセルとブレーキをフルに踏んだままどちらかを突然止めるような状態になるので、より重篤な症状に発展してしまいます。それにより、薬の量と種類が増え、さらなる悪循環に陥るということです。

徐々に減薬すれば、この現象が出ないケースもあるますし、数年以上の薬物療法が続くと、漸減しても脳が投薬前の状態通りに回復するのは難しいかもしれませんが、断薬から通常生活へ復帰した方の例もあり、希望を捨てることはありません。

私は、英語の最新版で2割ほど読み、その後日本語版でスピードを上げて読みました。最新の英語版に付け加えられている最初と最後の部分が読めたので現状を知ることができて良かったです。

こちらが日本語版です。重要な本なので図書館にもあると思います。アマゾン購入はこちら。

こちらが英語版です。アマゾン購入はこちら。

どのように評価、反論するのかは別として、精神科医や研究者であれば2010年英語版の出版時、関連する製薬会社薬剤師・MRであれば2012年9月日本語版時、それぞれから1年以内に読んでいなければ、怠慢と言えるでしょう。無視できる内容ではないからです。米国でIRE Book Award winner for the best investigative journalism というジャーナリズムの賞を獲得しています。

関連する医療従事者(一般薬剤師、カウンセラー)、精神医療福祉従事者(厚生労働省・市町村職員、NPO職員など)、および医療関連メディアの方にも必読です。

福村出版さんにも、日本語版をもっと安いペーパーバックや、電子書籍で再出版してもらいたいです。私としては、この本以外にも新しいことを付け加えて、「うつは心の薬害。」の改訂版か続編を書くようになると思っています。

ロバート・ウィタカーに興味のある方は、彼のウェブサイトで、英語ですが関連の最新情報が見れます。(また、賛同できる方で資金に余裕のある方用には寄付の窓口もあります。)

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