トランプは典型的な2流米国ビジネスマン。
- 2017年6月4日
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数日前にパリ協定を離脱すると発表した、ドナルド・トランプ米国大統領。多くの日本人にとって、理解しがたい人物ではないかと思う。私はこの手の米国人を数多く見てきたので、それを解説したい。

私が勤めていた外資系は、有名多国籍企業といえどもたかが食品分野などローテク。米国では、成長分野以外にはたいした人材は集まらない。日本でも、味の素以外であえて優秀な人材が入りたい食品会社などないと思う。それと同じであり、労働市場の流動性が高い米国ではなおさら人材の質の差は顕著になる。
トランプもしょせん不動産屋。
しかも、時の流れに任せて大勝負をし、大成功と大失敗を繰り返したギャンブラー。負債額が多すぎて銀行団が破産させることもできないのを見抜き、開き直って好条件を引き出す、「瀬戸際外交のプロ。」この点は、どこぞの独裁者の手腕に近い。
私はトランプの素性はよくいる2流から3流の米国ビジネスマンだと思っている。典型的な特徴がある。若い人には世界を目指して欲しいとは思うし、それに必要以上に幻滅して欲しくはないのだが、東京で外資系に努めるとは、業種によってはこのような人物たちを相手にする可能性があることを知っておく必要がある。
<知識>
この手の米国人は、知識欲が低く、厚い本を読む力がない。したがって、語彙が乏しく、抽象的な議論や哲学的対話ができない。米国の今の生活様式にしがみつき、それ以外の文化について興味を持てず、それらには恐怖心すらを持つ。したがって、英語以外の言語を習得できない。フランス語、ドイツ語など比較的近い言語でさえ、基礎的なコミュニケーションもできない。一方、ヨーロッパ人のインテリは数か国語を話すのは常識。科学と数学に弱い。米国の大学院で習う数学は、日本の高校レベル。
<思考>
短絡的である。今まで他者が積み上げてきたものを理解しようともせずに著しく軽視し、自分の思い付きで根本から物事を解決できると思いがち。そのような成功体験と実績が過去にないにもかかわらず、なぜそうなるのかは不明。人の話を聞かない。自分と対立関係にある人物を押し込められる方法を見つけると、異様に意気揚々と攻撃的なる。都合が悪いと平気で噓をつき、その嘘を自らが信じ始める。論理に合理性と全体感が欠如する。欲しい結論だけを他者に押し付ける。人種差別的思考をする。損得勘定に敏感。
<感情>
落ち着きがなく、我慢が苦手。都合が悪いと感情的になり、傲慢な発言をし、キレると暴力的にさえ映る。自信がないにもかかわらず、謙虚さのかけらもない。協力的でない。博愛の感情を持たない。
いかがであろうか。私は自分の過去の上司や外人連中、時々来る本社上層部を思い浮かべたのであるが、実にトランプ像に迫っているではないか。米国内においても程度の差こそあれ、この手の人物は多く、だからこそトランプの演説に共感し、投票したわけだ。
困ったものだ。
上に掲げた人物像は、精神医学を持ち出すまでもなく病的だ。
私は本気で、米国人の食生活を疑っている。カルシウムか何か知らないが、気持ちを落ち着ける栄養素が足りないのではないか?また、明らかに子供の育て方には起因しているだろう。独立心を養うという言い訳の元、十分な愛情を注がれていない。また、一攫千金のアメリカン・ドリームを可能にしている経済システムも助長しているのだろう。映画のように、機転一つで自分も高収入を得られるかもということで、謙虚になってはいられないわけだ。
いずれにしても、このような人物は、何一つ建設的なことはなし得ない。パリ協定離脱もそうだが、破壊行為あるのみである。アメリカの総意としてそれに早く気が付き、大統領の座から去っていただくしかない。
ジェレミー・ムーンチャイルド
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