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JPLAY改善メニューと、その労力・費用 vs. 音質・使い勝手効果のまとめ。

  • jeremmiemoonchild
  • 2017年6月14日
  • 読了時間: 6分

私はいくつかの趣味を持ち、まあ、オーディオ・マニアでもある。

何百万円もするアンプやスピーカーをしょっちゅう買い替えるようなお金も興味もないが、音質を改善するために労を厭わないのは間違いない。オーディオ・マニアというのは家族に理解されない趣味だそうで、どうもそのようでもある。

で、このような節約系オーディオ・マニア(貧乏オーディオとか、自虐的にはなりたくない・・・。)には昨今朗報があった。JPLAYである。たった、1万円のポーランドの男二人が作ったこのPCオーディオ・ソフトウェアの工夫次第で、何百万円のプレーヤーも凌駕できる音質が実現できるのだ。PCオーディオとは、アナログ変換するDACにデータを届けるデジタル・トランスポートという役割だ。

もう少しかみ砕いて、どんなソフトウェアかというと、Windows のソフトなのだが、音楽再生処理を優先させ、それ以外のプロセスを回避したり、抑制することで音楽信号の乱れを最小限にし、極上の音質を提供するわけだ。

本来パソコンとはいろいろなソフトウェアを使える汎用性に意味がある。それを敢えて単一の音楽再生専用機に変身させるように捻じ伏せるのは、OSとの戦いともいえる。それだけではないが、手間をかければかけるほど、音質は良くなる。

私はもともとパソコン弄りが好きなわけではないが、おかげで通常考えられないほどの高音質を実現したと思う。日本でJPLAYを極めた人は、まだ数十人もいないと思う。そんな人間になってしまったかもしれない。

誤解されるようだが、使い勝手も安定性も非常に良い。2台のパソコンの電源ボタンを押せば準備完了。iPad などに表示されるアルバムアートなどで選曲し、すぐに再生できる。設定変更などをすると、動かなくなったりするが、動いている状態でトラブルが生じることは滅多にない。

このようなことを書くと、それほどのお金や手間をかけてまで音質など追求したくない、という反応が来る。当然である。自分でもやっていることが普通ではない感じがする。しかし、微細な差を積み重ねることにより、自分では買えないプレーヤーの音が出るなら、やるしかない・・・。

実は、JPLAYというものは、極めなくてもかなりの音質と使い勝手を実現できる。どこまで音質改善対策を施すかはその人の自由。そもそも、JPLAYの音質が良いとはどの程度なのか、独断と偏見でざっくりと下に示す。

Windows 10 のシングルPCというもっとも簡単な構成でも、専用ファンレスPCであれば上級オーディオ器を凌駕できる。最高に極めたJPLAYは、おそらく既存のあらゆる超高級オーディオのデジタル・トランスポート部よりも上だろう。

CD/ネット

プレーヤー   JPLAYで凌駕するなら、

3万円     

6万円     Single PC、Win10  + DAC(4万円) ※他の用途に使うPC 

10万円     Single PC、Win10  + DAC(4万円) ※専用ファンレスPC

30万円     Dual PC、WS、GUI + DAC(10万円)

200万円     Dual PC、WS、Core + DAC(20万円)

もっとも簡単な導入例をベースとして考えよう。

シナリオ1.オーディオ初心者で、パソコンで音楽再生を始めたい人

あまりオーディオ機器らしいものは持っていないが、パソコンで音楽を最小限の費用と労力で、それなりに良い音で聴きたい場合。

ハードウェア:

・普段使うノート・パソコン、Windows 10 搭載

・USB-DAC搭載のアンプ、またはレシーバー、4万円

・USBケーブル、付属品

・小型スピーカー、1~3万円

・スピーカー・ケーブル、付属品

・LANケーブル、カテゴリ5e、500円

ソフトウェア:

・JPLAY、1万円

・リッピング、ファイル変換、dBpoweramp、6千円

・ファイル編集、Mp3tag、無料

・サーバーソフト、MinimServer、無料

・コントロール・ソフト、Linn Kazoo、無料

JPLAYの設定:

・Single PC、Ultrastream、170Hz、0.01

総括:

こんな感じでどれだけの音が出るかを想像すると、大満足度ではないかと思う。部屋に透明感のある音楽が流れる。そのレシーバーでCDを聴くよりかなり良いことはわかるだろうし、一度リッピングしてしまえばすぐに聴けることは便利であろう。

JPLAY関連(JPLAY、MinimServer、Linn Kazoo)の設定の手間であるが、関連のWEBページを用意しておけば、実際には2時間くらいで終わると思う。安全のため、ゆったりした3時間くらいを2回ほど用意しておいた方が良いかもしれない。

CDのリッピングや編集(dBpoweramp、Mp3tag)も初めてであれば、それに慣れるのに2時間くらいであろうか。

それでは、これをベースにどのような、トッピング・メニューで改善するかを考えてみた。ちなみに、導入設定方法などや詳細は他のサイトにお任せし、ここでは概要に終始する。また、これら主な対策のそれぞれに、目安となるような労力、音質効果、使い勝手効果を数値(これも独断と偏見)にて提供したい。

<労力> 

問題・対策などを理解するところから、具体的な対策を選び、必要なものを購入・導入し、使用に慣れるまでを5段階で表示。要するに、関心を持ってから、状態が安定するまでのすべての労力。関わってどんだけ苦労するか・・・。

<音質効果> 

導入による音質の変化を1:微細な変化 ~ 5:超激変まで5段階で表示

<使い勝手効果>

-2:かえって結構悪くなる ~ 5:非常に便利になる、まで変化を5段階(+2)で表示

A)PCハードウェア:

① USBケーブルのBUSパワー対策(労力:2、音質効果:3、使い勝手効果:0、コスト:自作~2万円)

  コメント:BUSパワー不要のDACの場合、1番、4番を断線するだけでも効果あり。

② ファンレスPCの導入(労力:3、音質効果:4、使い勝手効果:2、コスト:4万円~15万円)

  コメント:シンプルなものが良い。埃の蓄積も減り、メンテナンスが楽。

③ CPUの能力アップ(労力:2、音質効果:2、使い勝手効果:2、コスト:2万円~4万円)

  コメント:Celeron で苦労するより、i3、i5 の方が、700Hz安定には近道。

④ PCのSSD化(労力:2、音質効果:1、使い勝手効果:5、コスト:6,000円)

  コメント:再起動があっという間で必須。32GB~64GBで良い。

⑤ トランス式電源に変更(労力:4、音質効果:1、使い勝手効果:1、コスト:1万円~2万円)

  コメント:自作は危険だし、あまり売っていない。

⑥ デュアルPC(労力:5、音質効果:3、使い勝手効果:-2、コスト:4万円~15万円)

  コメント:トラブル時にどちらのPCの問題かなど、解決能力が必要。

B) ソフトウェア:

① Windows Server GUI モードへOS変更(労力:2、音質効果:3、使い勝手効果:0、コスト:評価版無料)

  コメント:GUI なら、WS2016 を強く推奨。設定などは、Windows 10 と同じ。

② Windows Server コア・モードへOS変更(労力:4、音質効果:4、使い勝手効果:-2、コスト:評価版無料)

  コメント:特に、WS2016はGUI からの切換えは不可で、導入困難か。

③ AudioPhile Optimizer の導入(労力:3、音質効果:4、使い勝手効果:1、コスト:1.5万円)

  コメント:WS2012R2 で、コア・モードへの移行が楽。稼働CPUプロセスを簡単に減らせる。AO2.20 beta5 推奨

④ オート・ログオンの設定(労力:1、音質効果:0、使い勝手効果:4、コスト:無料)

  コメント:再起動が非常に早くなる

⑤ リモート・デスクトップの設定(労力:1、音質効果:0、使い勝手効果:4、コスト:無料)

  コメント:B-④と合わせ、ほぼディスプレイが不要となる。

C) ネットワーク関連:

① NASの導入(労力:3、音質効果:2、使い勝手効果:1、コスト:4万円)

  コメント:PCのプロセスを減らせる。

② 専用ハブの導入(労力:1、音質効果:1、使い勝手効果:0、コスト:3千円~3万円)

  コメント:音源のNAS-PC間を短くする。

③ NASのSSD化(労力:2、音質効果:1、使い勝手効果:3、コスト:1TB 4万円)

  コメント:NASの発熱を下げ、信頼性向上。

④ NAS、ハブ、ONUをトランス式電源に変更(労力:3、音質効果:1、使い勝手効果:0、コスト:1万円~2万円/台)

  コメント:LAN内すべてに対応するとより効果的。

⑤ CAT7のLANケーブル導入(労力:1、音質効果:1、使い勝手効果:0、コスト:2千円/本)

  コメント:オーディオ・グレードもあるが高い。

D) DAC

① XMOS搭載でDAC Link 700Hz対応に変更(労力:2、音質効果:2、使い勝手効果:0、コスト:10万円~20万円)

  コメント:価格帯が音質の目安。

総括:

結局、全部やらないと気が済まないのがマニアである。そんなマニアにならないで楽しむとしたら、どうすればよいか?自分でもこのようにやったことを書いてみて、分析しないとわからない。

A-⑥「デュアルPC」とB-②「コア・モード」を避けるということであろうか?どうも、それがドツボのようだ。たしかにそう思う・・・。

ジェレミー・ムーンチャイルド

追記、

シナリオ1.からの変更であれば、当然アンプ、スピーカーの変更も必要なのだが、それはすでにお持ちという前提で省いた。

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