この期に及んで、『安倍支持者』とは?
- jeremmiemoonchild
- 2017年8月5日
- 読了時間: 4分
内閣改造をしましたが、急落した安倍政権支持率は回復しないでしょう。
国民の大半は、安倍政権側の説明に納得していないからです。「納得していない」「説明責任を果たすべき」という表現はよく使われていますが、国民のホンネとはかけ離れた言い回しです。
本当のことを言うと、みんな
仮説(A):「安倍政権は悪いことをしている」
と強く疑っており、だから
仮説(B):「言い訳をしている。」
と思っています。
仮説(A)が事実であれば、説明で済むものではありません。説明が事実を認めることであれば良いのですが、そんなことをする政治家はいませんので、いくらやっても、仮説(B)になってしまうからです。
いろいろな事実や説明を聞く限り、国民は上の通り仮説(A)と仮説(B)がセットで延々と続いていると思っており、だから支持率が下がったのです。
さて、この期に及んでも、ネトウヨと言われる安倍支持者は活動を続けています。彼らは、①を否定します。そこでもし、①が国民の大半が思っている通り真実だったら、彼らはどう思うのかを考えてみました。
つまり、かりに、安倍政権と加計学園とのあいだに、多額で多数回にわたる様々な方法での違法な贈収賄の事実が明白となった場合の、彼らの思考回路です。前提として、加計学園の資金源は補助金や土地などの(元)国家財産で、そもそもは日本の国民が収めた税金です。

いくつかのパターンで考えてみました。
① 国民に背反した安倍を離れる。
② 安倍という人が好き、支持継続。
③ 単なる仕事、収入なくなれば支持中止。
④ 安倍逮捕なら、カッコ悪いので支持中止。
⑤ 違法でも安倍の目的なら問題ない。
①であったとすると、事実認定の違いだけであり、彼らは「安倍さんが悪いことをするわけがない。」と思っていただけなわけです。事実認定以外に、大半の国民と考え方の違いはありません。
②も純粋で、人が好きであるなら、好きであり続けるというのも、それなりに理解ができます。私はそれほど安倍さんには感じませんが、人間的魅力というものは、他に取って代わるものはないかもしれません。
③もそれなりの数いるようです。
④はすごくあり得そうです。つまり、強いものに巻かれるのが好きだったので、そのような対象を擁護するのに懸命だったのに、その対象がより強い「司法」により裁きを受けるとなると、もう追従の対象ではない、ということです。
ただし、この場合、「安倍晋三だけが日本を守れる」などと言っていた論理はどうするのでしょう?つまり、より正しい「日本を守る」理念があり、安倍晋三という人物がそれから不適合であったと認めることになります。その場合、「日本を守る」理念の中に、贈収賄は良くない、が入るのかどうかを明白にすべきです。単に、捕まったのは運が悪かった、ということであれば、論理的には、次の⑤となります。運による結果だけで、自分の信奉者を裏切る分、たいした理念は持っていない、「ヘタレ」ということになるのでしょうか。
⑤は、もう議論ができる相手ではありません。自分が思う理念のためなら、違法であろうとなかろうと、悪いことでも何でも許される、という最近の言葉で言うと「原理主義的な」様式です。たしかに、過去の革命は大なり小なりこの発想はありました。既存の強固な権力と戦うには他に方法がない場合があります。
また、昨今の最悪で代表的な例はISでしょう。ほとんどの戦争は殺人を容認するために、この思考方法に陥ります。
さて、実態は少ないと言われるネトウヨ、安倍支持者とは、本当にどういう人たちなのでしょうか?
私の予想ですが、②は少ないと思います。
安倍晋三は新しいタイプの政治家で西洋的なディベートが行えます。二階とか、麻生のように威圧感や唸り声だけでものを解決するのではなく、論理体系を持った理由を付けます。だから、外交で海外の評判が良いのです。私はこの点は評価していますが、一般の日本人に好かれるタイプではありません。ましてや、その技法を「言い訳」に使い始めると、これはもう誰にも好かれません。
⑤の極めて少数の右翼の原理主義者の周りに、④や③が配置されている。ネトウヨとして活動しているのは、主にこれら④や③ではないかと思います。
大事なことは、つまり、事実認定により、「崩れてしまう安倍信奉者」だということです。
どのような問題も、「事実の解明」が重要なのです。
ジェレミー・ムーンチャイルド
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