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家庭用の電話に受話器はいらない。

  • jeremmiemoonchild
  • 2018年2月6日
  • 読了時間: 6分

私は、ハンズ・フリー電話でしか通話をしない。だが、そのような人に出会ったことはない。もっと利用されるべきだと思う。

技術的には古いもので、日本においては所ジョージが、サンヨーだったと思うが、「テ・ブ・ラ」ホンなるものを大々的にテレビCMで宣伝していたのが走りだと思う。自分がまだ20代だったと思うので、もう30年前くらいになる。

スピーカーとマイクを搭載すると、無限ループが生まれハウリングが起きる。これを制御するのに、子機の大きさでは当時難しかったらしい。その制御を電話機の本体側で行うというのが、革新的だったそうだ。

洋画を見ると、エグゼクティブがごついデザインの四角い電話のボタンを押し、エラそうに豪華なオフィスの中でスピーカー・フォンに向かって話しているのが新鮮だった。

いずれにしても、古いものだがあまり普及しなかったのが解せない。

多くのメリットがある。

1.両耳で聞こえる

電話とは昔から片耳で聞くものだが、私はこれがとても苦手だ。別に耳が悪いわけでも、左右の脳を繋ぐ脳梁をロボトミー手術で切断されたわけでもないが、不自然に感じる。多くの人が思わず大声を張り上げる理由の一つだと思っている。相手の音声が両耳で捉えられるのは、安心感があり自然だ。オーディオ・マニアでなくとも、本来音は両耳で聞くものである。

よく考えてみると、片耳でしか聞けないことが、私が携帯電話が嫌いな理由かもしれない。

2.姿勢が自由(安全)

コードのある電話であれば、極端に姿勢が制限される。そもそも、首輪をつけた犬のごとく、哀しいかな1mにも満たない範囲でしか動けない。片手は必ず受話器を持っており、長電話では手が疲れる。どういうわけか、首も傾けたままだ。

商社の時代には、「一度に2台の電話を使ってこそ一人前」と言われ、さらにタバコを吸うという曲芸までしていたが、まったくもって望ましい人間の姿ではない。

コードレスの電話や、携帯電話の場合、多少歩き回ることはできるのだが、どういうわけか事態にそう変化はない。やはり、片手、たいていは利き手を奪われているせいだろう。

ハンズ・フリーなら、ふつうにパソコンを打ちながら会話ができる。

母は、電話台の近くで立ったままよく電話をしている。老人は立っているだけで、なんだか危険な感じがする。スピーカー・ボタンを押し、椅子に座って話すように伝えた。

3.家族にも聞こえる

周囲に聞こえるのが弱点と思われているようだが、これのメリットは大きい。家にかかってくる電話の大半は、多少なりとも家族に関わる。それを一々通話後に伝聞する必要がない。ニュアンスも完全に伝わる。

彼氏、彼女を持つような年ごろの子供を除き、家族に聞かれたくないようなプライベートな電話はふつうかかってこないのではないか?(嘆かわしいことに、最近の若者は文字に頼り、そもそもあまり電話をしない。相手のタイミング的に迷惑かもと、気を遣っているという。私は「迷惑をかけるのが友達だ」とのたまうのだが。)

仕事の電話など、自宅にかかってくるのは、独立したデザイナーだとか極めて特殊な場合だと思う。私はサラリーマン時代、仕事の電話を上司、部下、同僚にかけた覚えはない。かかってきたこともほとんどない。今なら、携帯電話にかけるのが、マナーというものだろう。

芸能人や政治家でもない限り、不倫などないし、ましてやそんなことで自宅に電話するアホはいない。

家電(いえでん)の通話先は、家族、親戚、友人、子どもの親、先生、宅配や修理などの業者など、通話後に結局「なんだった?」という質問があり、内容を繰り返すものである。なかには迷惑なセールスもあるが、そうだったことを繰り返すことに変わりはない。

つまり、周囲に聞こえるのはメリットであり、欠点ではない。どうしてもウルサイと思われたら、受話器に切り替えればよい。

4.待てる

私は、0120をかけるのが大好きである。

たいてい、「ただ今オペレーターにお繋ぎしております、しばらく・・・。」という機械音声を聴かされ、長い間間延びしたテープのような音楽と共に待たされる。とは言っても、たいていは5分程度である。だが、いつ終わるかわからない5分間、受話器を支え続けるのは辛い。

一方、私は音量を下げ、パソコン作業を続ける。5分はあっという間に去り、「お待たせしました。株式会社コレコレのお客様センター、何々です。」というような声聞こえてくるので、楽しく何々さんと会話を始められる。

一応断言するが、私はクレイマーではない。

5.番号入力が楽

また、0120では、待たされる前に機械音声は番号入力を求める。

ハンズ・フリー以外でどうやって行えるのか、甚だ疑問だ。ボタンを押すには受話器や携帯を耳から放し、番号ボタンを目視する必要がある。押して耳に戻すまで、短時間だが相手の言っていることは聞こえない。次の質問はもう始まっている。これを素早くこなすのは神業であり、そうとうな修業が必要である。

ハンズ・フリーであれば、聞きながら番号ボタンを見て、落ち着いて押すことができる。

番号ボタンだけでなく、ボリューム調整を含むすべての機械操作が、受話器形態では通話中は困難なのである。

こんなにメリット盛沢山なのに、広く使われていないのは、使い方が悪いからだと思う。

まずは、電話を置く位置であろう。今の電話はたいてい親機でも子機でもハンズ・フリーは可能だ。できれば子機の一つは、自分がいつもいる位置に立てて置こう。私の場合デスクの上である。

ハンズ・フリーは、おそらく電気を喰う。そうでなくても、子機の充電池など数年でダメになっていて、数分で通話が「ピー、プッツン」と切れる。だから、充電器ごとそこに置く必要があり、ハンズ・フリーを充電器に置いたまま使用する必要がある。

子機でそれができることを知っている人は少ない。

メーカーも、ハンズ・フリーもできる、ではなく、ハンズ・フリーが主な使い方になるような、設計をすべきであった。家庭用の電話に受話器はほとんどいらないのである。受話器という形状にこだわらず、自由に美しいデザインが可能である。

おそらく受話器は滅多に使わないので、小さいのを一つ本体側に付けておくだけでよい。子機はスピーカー・ユニットに押しやすい番号ボタンと見やすいディスプレイをインテリア風に配置すればよかった。狭い日本の住宅事情を考えれば、壁掛けも可能にするべきであろう。

正直な話し、スマート・スピーカーなるもので、AIと話ができるそうだが、機械と話をする前に、人間と自然に話をできるようにして欲しい。実際、スマート・スピーカーの今後のキラー・コンテンツは、通話ではないかということで、開発が急がれていると聞く。

どんだけアホらしい遠回りをするのだろう?

ジェレミー・ムーンチャイルド

追記、

似たような技術の使い方だが、屋外でヘッドセットで話をしている人を見かける。散歩をしていると、必ず柵に手をかけ、景色に向かって話をしている人たちだ。

基本的には、迷惑をかけなければ、人間は何をするのも自由である。だが、不気味なのでやめて欲しい・・・。

私の提起したようなことは、スカイプでもできるかもしれない。

だが、動画はあってはならなかった。特に女性の場合、寝起き、すっぴん、メガネ、パジャマ、などを見せてもよい相手は限られる。そのような相手は、電話をするまでもなく、家の中にいる。

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