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バスルームに『エアプランツの花』を。

  • jeremmiemoonchild
  • 2018年4月6日
  • 読了時間: 5分

「うつは心の薬害。」の表紙には、自然・癒しの象徴としてエアプランツが使われている。

私の母は草木が好きで、山の中に入ればそこにあるたいがいの植物の名前をいえる。そのような母に育てられながらも、私は最近まで植物に興味を持ったことはなかった。植物は動物とは違い、あたりまえだが動きがないので、まったく興味の対象とはならなかった。

母に野山に連れられていたころは、双眼鏡を持ち野鳥に興味を持った。おかげで、この辺りにいる野鳥の名前なら、今でもだいたいはわかる。

20代のころだったか、母に「自分の部屋に緑の草花を置かないのかい?」と聞かれ、「草花を置いて、何が面白いのか?」と本気で答え、「つまらない男だねえ。」と言われたのを覚えている。

療養生活で癒しを求めるようになり、年のせいもあるのか、ようやく植物の良さがわかってきた。昔から盆栽は年寄りの趣味と決まっている。春になったので、散歩中に咲き乱れる花に出くわすことがあるが、しばらく見たり、匂いを確かめたりすることもある。木の太い幹を見て、何百年も生きる個体として、動けなくとも、いや動かないからこそ、いかなる動物よりも凄いのかもと実感することもある。

オシャレ風なのでエアプランツを海水槽の横に置き、水槽用の照明の余りを当てたりして、雰囲気を楽しむようになった。毎晩霧吹きをしたり、月に一度ソーキングといって、一晩水に浸けたりした。そのようにせよと、エアプランツの育て方に書いてあるからだ。

しかしながら、自分の体調が悪くなると、その程度の世話すらもできなくなる。あれよあれよ、という間に数か月が過ぎる。ほとんど世話をしなくてもよいのが、エアプランツの取り柄だが、気が付いてみると7割方枯らしてしまっていた。

しかし、あらためて考えてみると、いつもはカラカラに渇いた状態だが、毎晩のように急に霧を吹かれたり、月に1回一晩中水に浸されるというのは、不自然ではないか?という疑問が湧いた。

特に後者は自然状態ではありえない。完全に水に浸かっているのはOKだが、水浸し状態の物の上に置かれると、一日で腐ってしまうのがエアプランツだ。サッと水が切られ、乾いたものの上に置かれる、そんな都合の良い環境が自然の中にあるわけがない。

単に、渇きすぎが原因で、ソーキングが必要になるのではないか?

エアプランツの野生環境といわれる写真を見ると、鬱蒼とした森の中で、朝晩に濃霧が立ち込めるらしい。これが本当であれば、「エアプランツは渇いた空気が大好き!」というのは真っ赤なウソである。濡れた状態では腐ってしまうが、湿度は高めが好きで、朝晩は霧が立ち込めるほどが良い、というのが真実かもしれない。

そうであれば、家の中でエアプランツの生育に適しているのは、バスルームではないかと思い始めた。

私は、若いころからの習慣で、朝晩にシャワーを浴びる。もちろん家族も夜に風呂に入る。これが、朝晩の濃霧の代わりになる。温湿度計で確認すると、湯気が立ち込めた状態というのは、湿度100%になる。バスルームというのは、窓を開けなければ湿度は60%程度が保たれる。

問題なのは、北西に面しており、光があまり入らないこと。それでも隣家の壁に面しているわけではないので、反射光は入るし、夕方の4時過ぎくらいからは斜めにわずかながら夕陽が射す。

100円ショップで、キッチン用の棚があったので、それを使うことにした。アマゾンで温湿度計も入手。流木もどきは、庭の木を切ったあと放っておかれたもの。

経過は良好である。渇いて苦しそうに丸まっていたエアプランツが、ほどけて伸びた。蕾を持つエアプランツを買ったら花を咲かせた。風呂に入りながら、眺めることも多いし、なんといっても完全メンテナンス・フリー。もう、霧吹きも、ソーキングも必要ない。

光が足りないことは大きな問題ではないようだが、植物育成用の照明も用意した。娘たちは、怪しい紫の光が外から見えるので、止めてくれという。蝶が留まっているが、もちろんホンモノではない。

ジェレミー・ムーンチャイルド

数か月経ちました。

ある方から、「同じように湯気などがよいと思い南向きのバスルームにエアプランツを置いたが、枯らしてしまった」という反応をいただきました。

妙だなあと思いました。土という変数がない分、エアプランツの育成環境は単純なはずです。光、湿度、温度くらいでしょう。空気の組成は基本的に世界中で同じでしょうから。

それで思ったのは、バスルームの温度。

詳細はわかりませんが、冬の寒いときに室温が下がり過ぎたのではないか?ということ。風呂場の窓際は、温度は下がりやすい可能性があります。室温は、外気温と断熱性で決まります。我が家は神奈川県で、一応断熱性の高い木造住宅。置いてある温湿度計は、最低温度が11℃となっています。冬場の明け方に、外気はマイナス5℃くらいになったと思いますが、エアプランツは耐えられる温度でした。

ということで、もう4月の半ばですので、これからの季節であれば当分は日本のどの地域でも、バスルームで大丈夫でしょう。

バスルームでのエアプランツの育成環境に自信が出てきたので、買い足しました。こんな感じです。けっこう増えました。

とくに欲しかったのが、この写真の右上。

昆布がマキマキになったようなヤツで、キセログラフィカという名前なのですが、ホームセンターでも4,000円くらい、オシャレな雑貨屋さんでは、8,000円以上します。私は、スペース的に小さめがよかったし、コストを抑えたかったので、ネットで探しました。専門店っぽいところで、Branches and Leaves というお店を見つけ、お値段はホームセンターの半値以下でした。

ちなみに実店舗ですと、エアープランツは新装開店で、おしゃれ感の演出に使われていることが多いです。最初は綺麗にディスプレイされているのですが、何か月、何年も売れ残り、瀕死の状態のことが見受けられます。

ネット通販での梱包に興味があったのですが、段ボール箱に紙で浮かせそのまま置いてありました。ビニール袋を被せると、湿気がこもってダメになるケースがあるからでしょう。よくわかってらっしゃると思いました。

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